ESGreen Q&A | 環境設計やランドスケープに関わる研究開発企業 | 天然芝 屋上緑化システム | 海水化学工業株式会社
ESGreen Q&A - 環境設計やランドスケープに関わる研究開発企業 | 天然芝 屋上緑化システム | 海水化学工業株式会社

ESGreen Q&A

1. 省メンテナンス?
ESGreen-NEOでは、芝の均整化矮化現象を利用し、多数の実証試験の繰り返しにより、長期安定成育と均整化矮化被覆の最適域を見出しESGボードを産み出しました。
更に、難分解性の杉・桧樹皮発酵処理物と保水性火山砂礫等を用いることで、徒長を防ぐと共に、安定した成長と被覆を確保し、省メンテナンスを実現することができました。
省メンテナンス化は、芝面品質,繊密さ、擦り切れ・衰退防止、根詰まり・マット化(豆知識参照)による衰退の防止などの芝面の長期安定性、省エネルギー性、防水層劣化防止力の向上などと二律背反とも言える関係にあり、これを乗り越えるには、基礎理論、自然現象観察研究と実証試験によるイノベーションが必要でした。

《豆知識》馴化と均整化・矮化(順化、順応、ハードニング)

新グレードNEOは、なぜメンテナンス費用が軽減できるのでしょうか。
少し専門的になりますが、実は皆様が何気なく見ておられる植物生理の基本的な現象を利用したものなのです。

アスファルト目地の狭い間隙に喰いこんで、そのまわりのアスファルトの表面に見事に被覆を拡げてゆくコウライ芝は、実にたくましく、しかも矮化(直立茎や葉が短く、節間も小さくなる現象)して、刈り込みの必要もなくなって、長期にわたり密に被覆ができています。

コウライ芝は、狭い間隙から吸収した水や養分を、アスファルトやコンクリート面の被覆拡大部に供給し、全体として(均整化)形を矮化することで、厳しい環境に耐えながらも、被覆を拡大してゆくのです。
植物の馴化現象とは、乾燥、低養分、高低温、塩類濃度、踏圧、低日照などの環境ストレスに対して、植物が生存をかけて変化してゆくことです。馴化とは、「悪環境に移されることによって鈍った活動を改善するような変化」を意味し、移動の出来ない植物にとって非常に大きい要素です。

馴化は、コウライ芝で見られる矮化(形態的変化)もその一つで、一方環境ストレスに応答して、適合溶質と呼ばれるストレス耐性を強化する組織内物質の産出や、植物ホルモン組成の変更も馴化現象です。このような現象は、広く植物全般で見られるものです。
しかし、急激な落差の大きいストレスでは、植物は応答しきれず、衰退してしまうことが多いのです。

「ストレスの影響を最小限にとどめて生命を維持するような諸反応、すなわち短期的には代謝過程、長期的には形態の変化などを誘発する。特に、水不足、栄養塩や酸素の欠乏は、同化産物の分配、シュートと根の成長の比率の変化などをもたらし、ストレスには,個体全体が応答する」とされています。

ESGreen-NEOグレードの開発に当たっては、低メンテナンス状態での耐性を付与する方法について検討を重ね、植生基盤の深い「根域確保部」(生育安定化部)いわば「基地」部と,植生基盤が薄く、平坦な「被覆拡大部」いわば制空権域を適度な比率で併存させ、馴化,均整化を起こさせます。
芝の全体的被覆を確保しつつ、適度な矮化を起こさせることで、刈り込み、施肥、灌水量等を低減させることができる構造となっています。また、静菌力を持った、難分解性植生基盤材と有用微生物の組み合わせも含めて開発、実証試験に成功し、ESGreenシステムの新グレードとして発売したものです。
(*1)W.Lancher, 佐伯敏郎, 「生物生態生理学」p233~, シュプリンガー・フェアラーク東京㈱(1999)
(*2)種生物学会, 村岡・可知編, 「光と水と植物のかたち(植物生理生態学入門)」㈱文一総合出版, p19~(2003)他

《豆知識》根詰まり、マット化

根やほふく茎が、過度に密集し、新しい根やほふく茎の成長が阻害され、被覆が衰退してゆくこと。

野菜づくりと同じ様な感覚で、過剰な養分や過度の成長促進成分を有した植生基盤を用いて、根や葉やほふく茎を急速且つ過度に成長させたり(「徒長」)植生基盤が薄すぎ(例えば、30mm以下)たりすると、植生基盤内に根やほふく茎が密集し、その為,継続的な根やほふく茎の発生、成長が阻害され、衰退して、被覆率が低下してゆき、雑草も繁茂しやすくなります。

一旦、このような状態になると、平地の場合は,コアリング(穴開け)、バーティカルカット(切り刻み、間引き)、スパイキングなどの更新作業によって改善できますが、屋上では、不可能です。従って、回復の方法がありません。

この為、ESGreen-NEOでは、
①更新成長確保部分と、ストレスのかかったほふく茎展開部分を分け、適切な比率とし、均整化・矮化により、過度の成長を抑えつつ、被覆密度を向上維持させる
②難分解性植生基盤を用い、過剰養分状態にならないようにする(養分の安定化)工夫により根詰まり・マット化を予防しています。
〔初期1-3年に大変良く育つ土壌は、水溶性成分(肥養分、成長促進成分)を多く持ち、逆に経時的に急速に貧土状態となり、植物に急激なストレスを加え、結果として、芝等の被覆面の衰退、雑草の繁茂をもたらします。
コーヒー豆が、最初は良くコーヒーが抽出できても、急に抽出できなくなり、コーヒーカスになってしまうのと似ていると言っていいでしょう。〕

2. 長期安定・低メンテナンスシステム?
ESGreen-NEOは,植物生理(馴化・均整化・重力屈性現象:「豆知識」参照)をもとに設計され、実証されたESGボードの構造及びESGソイルの組成により、メンテナンスの低減と、植生の長期安定性を同時に実現した画期的システムです。
徒らな成長よりも、安定を重視したシステムで、それだけメンテナンス負担も軽くなります。
屋上緑化システムの中には、植物の長期的安定生育の困難なものや、初期(1~3年)の成長性に力点が置かれ、長期的視点に欠けたものなど様々な問題を含んだシステムが多く見られます。これらは一様に植物生理の知識の欠如や実証試験の仕方に問題があると言わざるを得ません。
また、畑での野菜づくりと、屋上での芝づくりは、植物生理、目的からして根本的に異なっています。短期的成長に主眼が置かれたシステムでは、初期の1~2年は「徒長」を生じ、刈り込みなどメンテナンスが頻繁に必要となるばかりでなく、植物は「軟弱化」し、反面水溶性養分が溶けだしてしまった後は、急激な貧土となり、急激な衰退を余儀なくされてしまいます。このため、ESGreen-NEOシステムでは、難分解性の杉・桧樹皮発酵処理物と保水性火山砂礫と根圏微生物を組み合わせ、徒長を防ぎ、且つ矮化・均整化現象による安定した被覆を実現しています。

《豆知識》軟弱化

植物は、過養分状態,殊に窒素が過多になると徒長すると共に細胞質内の必須成分濃度が薄くなり、乾燥,高温などの環境ストレスに適応しにくくなる。これを軟弱化という。
また、植物でもほとんどストレスが無いと、ストレスに対する抵抗性が弱くなる。〔逆に、継続した適度なストレスは順化(ハードニング)をもたらす。〕
また、各種のストレスに対する防御は共通した分子生物学的基礎を持っていると考えられている。

「軟弱化」は、直立茎や葉の成長が極端に促進され、シュートや葉の力学的支持組織は貧弱となり、気候的ストレスに弱くなり、病原性のあるカビと害虫とに対する感受性が高まる(被害を受け易くなる)。
逆に適度なストレスを加え続けることによって植物は外部からのストレスに強くなる。
(*)W.Larcher, 佐伯敏郎, 「植物生態生理学」,p130~, シュプリンガー・フェアラーク東京(1999)他

3. ESGreen-NEOのメンテナンス?
ESGreen-NEOは、メンテナンスの低減を強く意識して開発されたESGreen屋上緑化システムの新グレードです。
ESGreen-NEOは、芝の順応化現象を利用した新しいコンセプトの屋上緑化新グレードです。

ESGreen-NEOが、いくら”低メンテナンス”だといってもやはり、”生き物”の良さを享受する為には、最低限のメンテナンスは必要です。

ⅰ)給水

生き物にとって最も重要な「水」の供給は不可欠です。

蒸散力が極めて低く、省エネルギーや温熱環境改善に必要な「気化熱潜熱冷却効果」の殆ど無い、セダムや苔で、灌水不要と主張しているシステムもあるようですが、東京都環境研究所他のレポートでも明らかなように、水を供給しないで、省エネ、温熱環境改善は限界的です。
また、美観上も、中長期的に見ると、天水のみで水供給なしでは、維持できません。

一方、土壌層を厚くしたり、貯水トレーを組み合わせたりして、無灌水を謳っているシステムもありますが、屋上緑化が中長期的(30~40年)な維持が期待され、年によっては長期の旱魃もあり植物の荒廃につながる例も多いことから,おすすめはできません。
これでは、折角の投資が本も子もないことになってしまいます。
やはり芝面は緻密で美しい状態を保ちたいものです。

当社では、原則として、自動給水システムの設置をお奨めしています。
予算や面積、構造、現場事情などに応じた各種の自動給水システムを用意しています。
なお、ESGreen-NEOでは、年々の順応矮化により灌水費も少なくて済むようになってゆきます。

ⅱ)刈り込み

野菜がどんどん育つような土壌や肥料を多用するようなシステムでは、徒長が生じ、頻繁な刈り込みをしないと芝面が維持できず、往々にして軸刈り(豆知識参照)が生じ芝面を荒廃させてしまいます。

ESGreen-NEOは、芝が順応現象により、年々矮化、緻密化してゆくように設計されており、刈り込みの回数は、年々低下してゆきます。
初年度は、芝の早期活着の為に必要な肥料分を土壌に混合してある為、従来の方法と極端な差は出ず、次年度では約3割程度(10回/年を7回/年程度)の刈り込み手間の減少となり3年目以降はさらに減少してゆけます。
矮性の芝を利用すれば、さらに刈り込み回数を減少できます。

ⅲ)施肥

ESGreen-NEOでは、順応矮化させるために、施肥量を抑え目にします。

初年度は芝の早期活着のために必要な肥料分を土壌に混合してありますので、使用条件にもよりますが、春施工の場合追肥は1回(秋口)程度で充分です。
2年目からも、1回/年(春)、コーティング肥料(緩効性徐放性)を施すだけで充分です。(特に厚めのターフをつくりたい場合は施肥回数を増やすこともあります。)

ⅳ)殺菌

ESGreen-NEOは、静菌効果をもつ杉・桧樹皮と、弱い殺菌効果を持つとされる弱酸性の火山砂礫を配合しています。
稀に、赤サビ病の発生がみられることはありますが、基本的には殺菌剤散布の必要はありません。(異常にお気づきの際は、ご遠慮なく早めに当社または地元造園業者の方にご相談ください。)
また、芝に一定のストレスがかかるようにしてあるため、2年目以降はストレスに対して、芝自体のストレス対抗力が上がり、病害菌に侵されにくくなります。

ⅴ)殺虫

屋上緑化では、芝の害虫被害は殆どありません。(購入された芝に、芝圃場から持ち込まれた害虫の幼虫や卵が入っていることも稀にはありますが、この場合は、施工してから、芝ソッド間の目地が詰まって芝面が使用可能となる2~3ヶ月の間に殺虫剤を散布します。メンテナンスを委託される造園業者またはお近くのガーデニング店にご相談下さい。)

ⅵ)目砂

基本的には、必要ありません。

ESGreen-NEOでは、難分解性の専用土壌(ESGソイル)を用いています。
ESGソイルは、難分解性の杉・桧樹皮醗酵処理材と保水性火山砂礫を主成分としています。保水性火山砂礫は適度な保水・透水性、通気性を与えると共に、踏圧に対する抵抗性(保形性と踏み心地)を与えています。
難分解性の杉・桧樹皮醗酵処理材は、徐々に徐々に分解しつつ、植物の生存に必要な最低限の養分と腐植と言われる植物成長因子を放出し、芝の健全性をサポートします。
このため、長年の間には,土壌層は徐々に減容してゆきます。
従って、土壌重量が、初期の重さを越えない範囲で地域にもよりますが、5~7年に1回程度の専用軽量目砂を用いると、新しいほふく茎の成長を促し、より美しく、平坦な芝面が維持できます。(芝は目砂が大好きですから)

野菜がどんどん育つような土壌を屋上で使ってはいけないのです。(菜園なら別ですが)

ESGreen-Rfでは、ヤシ殻を使っていますが、ESGreen-NEOでは、杉・檜樹皮醗酵処理材(樹皮のうち,発酵・分解し易い部分を、2~3年かけて分解した残りの部分)を用いています。
杉・檜樹皮は、難分解性材料として古くから使われてきましたが、静菌力も有していることが特徴です。

【建築構造上や、用途上,緑化は困難だが、屋上外断熱・緑化同等の効果(気化熱冷却効果)を実現したいというお客様が増えています。
このため、屋上工法として、当社ではESCO2Nパネルシステムを用意しています。(豆知識参照及び,「ESCO2Nパネルシステム」参照)】

《豆知識》〔軸刈り〕

肥料分が多すぎ、直立茎の伸びを放置し、およそ3㎝を越えふわふわになるところ迄になってから、地際で刈り込みを行うと、直立茎の成長点を全て刈り取り、再生が難しくなって芝面が荒廃してしまうことがあり、これを軸刈りと言います。

軸刈りを防ぐには、徒長させないことが第一です。
頻繁に刈り込みを行えば良いのですが、メンテナンスの手間、コストが大変です。
このため、ESGreen-NEOでは、芝に適度の生育ストレスがかかるように配慮されており、これによりストレス順応矮化を生じさせ、徒長を防止し、刈り込み、施肥、水量を減らしてゆけるようにしています。
刈り込み高さは、通常20~30mmの間で管理することが望ましいことです。

《豆知識》〔静菌効果〕

檜皮葺きのように杉・檜の樹皮は、微生物の異常発生を押さえる”静菌効果”をもっています。
また、保水性火山砂礫も弱酸性で、雑菌が少なく、根腐れを予防する効果があります。

《豆知識》〔難分解性植物由来植生基盤〕

杉・檜樹皮や、ヤシ殻や、松樹皮などは、湿潤状態でも分解されにくいことが特徴です。
その為、長期にわたり保型性を維持します。
「難分解」とは、裏を返せば、「徐々には分解が進む」ということです。
このため、徐々に分解して、腐植酸等の成分を少しずつ生成してゆきます。
腐植酸は、保肥力を大幅に高め、また、植物の生長に好影響を与える成分です。
このため、あまりに急激な成長(徒長)を来たさず、芝を健全に保ち、刈り込みの回数が減ると共に、長期的にも安定した生育が可能となるのです。

4. 耐根構造?
①ESGボードの嵌合構造は、草本類の根の重力屈性理論(豆知識参照/実案登録)と実証試験により、裏付けされた確かな防根性能を発揮し、防水層を保護します。
②ESGボードの根と接触する可能性のある面に、滑らかな防根被膜を設けています。(独立気泡発泡体でも、発泡体の切断面や発泡ビーズの粒界のように、小さな凸凹を有する部分には,芝の根も喰い込んでゆきます。これらの根の喰い込みの起点となる小さな凸凹を被覆により埋め、滑らかな表面とすることで、実証的にも根やほふく茎の喰い込みは起こりません。)
③木本類(樹木)や、笹、アジサイ等根系の強い草本植物を用いる場合は、防根機能の確実なプランターやコンテナ(PCコンクリート、GRC,FRPなど)の使用をお奨めしています。
・プランターやコンテナは、そのまま用いる場合もあれば、周辺に盛土をしたり、意匠性のある被覆をして用います。プランター、コンテナを用いる場合も、底面排水溝周辺には、バイオバリアーテープを用い、排水口からの根のはみ出しを防ぎます。
・樹木の根は、年々太さと強さをまし、樹木重量も大きくなり、防水層にとっても負担となり、時として防水層の損傷・漏水事故の原因となります。この為、生長制限のある抑制環境で用いることが望ましく、また、意匠的または何らかの事情で配置替えが必要なとき、プランターやコンテナは移動が可能なメリットもあります。
④ESGreenーNEOと、盛土構造を場所により並用する場合は、ルートガードやFDフィルム(田嶋ルーフィング)などの耐根性の高い防根層を敷きつめ、バイオバリアー(根の伸長阻止テープ)などにより、根の成長による被害を防止する必要があります。
なお、この場合も重ね合わせただけの防根層や、長期的耐久性の無い接着継ぎでは、芝の根やほふく茎でさえ、貫通して防水層に迄達します。

《豆知識》重力屈性理論

植物生理学の世界で、古くから多くの研究が成されてきた基本理論の1つ。
芝などの草木類の根は重力の方向に下方~水平の範囲では伸長するが、上方に向かうことを避ける。
これは、根の先端のやわらかい根冠といわれる部分が、重力を感じ、上方に向かうことを強制された時、植物ホルモンの組成変更により、上方への伸長を停止することによる。
一方、直立茎やほふく茎は、重力に対し,上方~水平に伸びる性質がある。
このため、下方に伸び,水平に走った根が、更に上方に向かうことを強制されると伸長を停止する性質を利用して、確実な防根嵌合構造とすることができる。

5. 低荷重システム?
ESG断熱・植裁ボードは、植物、特にほふく茎植物の馴化・均整化現象をうまく利用した特殊構造で、軽量保水性植生基盤ESGソイルの量も少なくて済むことから、大幅な軽量化を実現しました(湿潤時49kg/㎡)。

植物の種類により、防水層上に直接または耐根防水層の上に直接設置するので、押えコンクリート層は不必要で、軽量となり、施工も簡単、材工コストの低減にもなります。

6. 安価システム?
ESGreen-NEOは、ESGreenシリーズの普及版とも言える新しいグレードで基本性能で妥協することなく、初期投資、メンテナンス費共に御負担の軽いシステムとして開発されました。
このためには、20数年にわたる芝を中心にした新品種開発、土壌配合、植物生理制御、メンテナンス並びに屋上緑化の研究開発と実績・経験が必要でした。(「KaiSuiの芝技術」参照)ESGreen-NEOシステムは、安価,軽量、低メンテナンスそして長期安定など、従来の屋上緑化システムでは、実現されていない信頼のシステムです。

なぜ,安価にできたのですか?

安価になったからとは言え、基本性能を犠牲にした商品では、結局高く付いてしまいます。
ESGreen-NEOは、長期の植生安定性、低メンテナンス性、軽量性を従来品以上に高めつつ、価格を下げることに成功しました。
それは20数年にわたり独自の芝生理研究を積み上げてきたからこそ実現できたものです。
植物生理の研究力と実績なしには、信頼性の高い、安心して使える屋上緑化システムはありえないと考えています。

ESGreen-NEOでは、植物の環境ストレスに対する「馴化反応」(豆知識参照)を利用することでメンテナンスの大幅低下をめざし、実験・実証を重ね、特殊な構造のポリスチレンフォーム成型品を用いることが,ベストだとの結論に達しました。
この特殊構造の成型品には、メンテナンス低下、耐根構造、長期安定生育性(馴化安定)、シンプルな施工性、高度な断熱性などの機能が合理的に凝集されており、この為、結果として大幅なコストダウンに成功したものです。(特許出願済み)

7. 「性能」は大丈夫なのですか?
私達が芝の研究を始めたのは,昭和63年です。
そして屋上緑化に芝(当社開発品種)を供給していましたが、様々な植生基盤の上に用いられ、クレームの前面に立たされた苦い経験があります。
やはり、植生基盤を含めたシステムとして供給していかなければ、お客様の満足につながらないと考え、検討を進め、難分解性植物由来材料をベースにした植生基盤(土壌)がベストとの結論にいたり、ESGreenシステムを販売することとなりました。
更には、省エネルギーのニーズに応えて、特殊な耐根構造(特許出願済)を有した断熱ボードと緑化を組み合わせたESGreen-Rfシステムを開発しました。
こうした永年の屋上緑化への関わりと実績と徹底した研究開発の中で生れた、より進化したESGreenシステムの新グレードが、ESGreen-NEOです。
安心してご採用戴けるのは、こうした流れと技術と実績に裏付けされたシステムだからです。
8. 海水化学工業㈱の屋上緑化技術・実績の流れ
技術
実績
9. ESGreen-NEOの熱貫流抵抗?

■熱貫流抵抗の計算式

熱貫流抵抗式1

・ αi:内表面熱伝達率[w/(㎡・℃)]=9(*1)
・ αo:外表面熱伝達率 [w/(㎡・℃]=25(*1)
・ビーズ法ポリスチレンフォーム(*2)
比重[kg/m3]  熱伝導率(λe)[w/(m・k)]
40倍発泡品   27      0.0382
50倍発泡品   21      0.0392
平均厚さ  =67.3mm
・基盤材層及びターフ土層(*1)
熱伝導率(λe)=0.38[w/(m・k)]
平均厚さ(dj)=48.9mm
・空気層(*1)
熱伝導率(λe)=0.022[w/(m・k)]
平均厚さ(dj)=13.8mm
R(40倍発泡)=0+(0.0673/0.0382+0.0489/0.3800+0.0138/0.0220)+1/25
=2.558
(材料のみ)2.518(次世代省エネ基準第Ⅳ地区 断熱材基準R値 2.0)

(*1)中原信生,「新版 ビル・建築設備の省エネルギー」, (財)省エネルギーセンター,332-333,(2001)
総合研究所住環境性能研究室専門役 雨海 清一郎, 総合研究期報, No.133,58-64,(2002)
(*2)JISA9511

(註1)屋根スラブ及び天井材、天井材上空気層は、設計により、変更があるため、算入していない。
(註2)実際には、夏期の潜熱冷却効果及び熱線遮蔽効果が大きいが、上記計算には算入していない。
(註3)ESGreen-NEOの底面は、スラブ(防水層)に接する為、内表面熱伝達率αiは考慮せず。

10. 保水・排水・通気構造・保型性?
①植物の安定した生育の為には、保水力が大きく、且つ、毛細管連続性の高い植生基盤が望まれます。
ESGソイルの杉・桧樹皮発酵処理材と保水性火山砂礫は、毛細管性保水力が高く、且つ安定的な保水性を示します。

《豆知識》

盛夏時には、蒸散性の高い芝面からは,風速にもよりますが、3~6リットル/㎡・日の水が気化し、建物外表面の温度を低下させます。従って、植物の生育水の確保と省エネルギー・温熱環境改善、防水層保護等のためには、自動散水システムは必要なものです。

②軽量

保水量が多いと、システムの荷重は大きくなり、建物への負担が大きくなり、また耐荷重の関係(建築基準法)から屋上への敷設面積が制限され、部分的になってしまうなどの問題があります。
NEOは独自の構造のESGボードを用いているため植物の安定生育に必要な保水力(35リットル/㎡)を確保しつつ、軽量(湿潤時49kg/㎡)化を実現しました。

③排水性

ESGボードの裏面に充分な排水構造を設け、迅速な排水と、防水面の常時湿潤の防止を図っています。

④通気性

植物の根は健全な成長の為に好気環境(溶存酸素のある状態)が望ましく、ESGソイルは、ESGボードの土層厚(深いところでも、90mm以下)との関係で、保水性、保肥性と通気性のバランスをとった最適配合となっています。(勿論長期的な安定成長と低メンテナンス性を重視した配合です。)

⑤保型性

芝の魅力の1つは、芝面に触れ、その上を歩き、走り、寝転がってやすらぎ、リハビリし、イベントや団欒を行えることです。
このため、芝の土壌は、歩き易く、踏圧によって固くならないことが大切です。柔らかすぎるのも、固すぎるのも好ましくありません。ESGソイルは、歩行等に適した固さに配合設計されています。

11. 防水層の劣化要因とESGreen-NEOによる劣化防止
防水層、殊に最も信頼性が高く、普及しているアスファルト防水の場合、劣化要因の大部分が次の要因であるとされている。

1. 物理的損傷(施工時,使用時)

歩行、スコップ、カッターなど金属製道具類、縁石等重量物落下、その他建築機械、道具類落下、引掛け、引きずり、飛来物などによる物理的損傷
ESGreen-NEOでは、施工時には、金属製のスコップ等の使用は禁止します。また、カッター縁石加工等は必ず場外で行うものとし、施工時の損傷を防止します。
また、ESGボードを施工後は防水層と土壌及び芝の施工は絶縁される為、安心です。(露出防水に比べると、施工後の落下、飛来物による被害は生じません)

2.光劣化

露出防水では太陽光中の紫外線による材料の分解が起こります。
ESGreen-NEOにより光は完全に遮断されるので、防水層の光劣化は起こりません。

(*1)ESGreen-NEOは、コンテナ、プランター、デッキ材などの部分を除き,、全面施工することが、最も望ましいことです。プランター、デッキ材などを置く場合は、必ず、遮光シート等を用い、光を遮断してください。
(*2)事情により、どうしても防水面が露出する場合は、熱反射・遮光シートや、ESCO2N-Rc30パネル(豆知識参照)を施工してください
(*3)パラペットや、建物の立ち上がり部も熱反射・遮光シートやESCO2N-Rc30パネル、遮光板等により、直射光が当たらないように工夫してください。

3-1. 高温熱劣化(熱分解,酸化等の熱反応)

アスファルトルーフィング面は、露出防水の場合、時に75℃を越えることもあります。
このため、基材及びルーフィング層内に含まれるアスファルト組成物は、熱的にも分解してゆき、酸化反応も起こります。特に高温ほど反応は進み易くなります。
また、分解した成分は揮発、流亡、再反応を起こし、ルーフィングを固くしてしまいます。
露出アスファルトルーフィング面が最高55℃(夏期の平均)になる時、従来の屋上緑化下のアスファルトルーフィング面が最高35℃、ESGreen-NEOでは、アスファルトルーフィング面は断熱材の効果も加わって最高30℃にしかならず、熱劣化は著しく抑制されます。
化学反応では、一般的に10℃の温度差で反応速度が2倍違います。このことを考えると、ESGreen-NEOの熱劣化防止効果がお解り戴けると思います。

3-2. 低温劣化

低温になるほど材料の硬度は高くなります。
また、降水後の凍結による材料劣化(殊に目地部や立ち上がり部)が生じることもあります。
従って、ESGreen-NEOで低温化を防ぐとともに、できれば立ち上がり部もESCO2Nパネル等を施工して置くと安心です。

4. 熱伸縮劣化

露出防水では、昼夜の温度差により、毎日のように熱伸縮が繰り返されます。
この為、材料内部や、特に貼り合わせ目地部や端部は、常にストレスを受け、劣化の原因の1つとなります。
盛夏には昼夜温度差が露出防水面で40℃を越えることも珍しくありません。
露出防水面の昼夜温度差が38℃となるとき、従来の屋上緑化では9.5℃,ESGreen-NEOでは,0.6℃という実測データがあります。
ESGreen-NEOでは、事実上殆ど熱伸縮が起こっていない状態といっていいでしょう。

5. 組成劣化

防水層の組成が、徐々に変化し、劣化が進行する現象です。
アスファルトルーフィングは通常不織布などの基材とアスファルト及び微量の金属成分から成っています。
アスファルトは、多様な成分から構成されており、揮発、分解、低分子組成物のにじみ出し(ブリーディング)や流亡などが徐々に起こり、ルーフィングはUSD工法で押さえコンクリート下面迄水が滞留しているケースでは経年でかなりの吸水(水潤)をしていることが報告されています。
基材も湿度やアスファルト成分などにより組成劣化が徐々に進行します。
また、特に水潤状態に長期に置かれると、水潤劣化及び微生物による劣化も無視出来ません。防水層は水に強いと言われるアスファルトルーフィングでも、なるべく乾燥状態に置いておくことが望まれます。
ESGreen-NEOは断熱成型品(ESGボード)により、緑化層と防水層が”絶縁”されているため、防水層への外部要因の影響は殆ど無いと言って良く、またESGボード下面の空気層及び排水溝により迅速な排水と乾燥が進み、従来の屋上緑化の様な水潤状態の常態化が避けられる為、組成劣化は極めて少なくて済み、防水層の寿命延長効果を示します。

外断熱押さえ工法(USD工法)では、25年経過後も劣化の進行が緩慢であることが分かっています。
また、既築団地の10、20、25年目のサンプリング測定をもとにした「アスファルトの針入度の経年変化」に従って推定されるアスファルトの耐用年数はUSD工法では平均約41年であったとの報告があります。
(USD工法の場合、雨水が防水内部に浸入し断熱材の性能とアスファルト防水層の性能低下を共に促進させていることが判明しており、雨水の滞留も起こっています。)
ESGreen-NEOでは、こうしたことも考慮して、排水を充分にとり、防水層の常時水浸を防ぐ形となっており、更に耐用年数の延長が可能となっています。
また、USD工法の押さえ層が75℃以上にも昇温し、防水層もその熱移動の影響も受けるとを考えると、外断熱プラス気化熱冷却効果(芝緑化層)を有し、高々40℃迄しか昇温せず、緑化層と防水層が断熱材及び空気層、排水溝で絶縁される、ESGreen-NEOの場合相当期間寿命が延長される(40年を越える期待)と考えるのは自然且つ合理的なことです。

その他、消耗の激しい特殊な場所の建物や、汚染物質を大量に有する大気汚染地域の建物など特殊な条件による劣化もないとは言えません。
以上のようにESGreen-NEOシステムは、防水層の劣化要因を殆どカットすることができるため、長期間、ほぼ「現状維持」をすることとなり、大幅な防水層寿命延長効果が期待でき、これにより経済的にも2~3回の防水層更新費用が節約でき、エコ(LCCO2)の点からも、CO2削減効果が期待できます。

防水層は、遮水とは異なり、水勾配があることを前提にしています。
従って、ドレインの詰まりによる水浸が生じると漏水にも通じます。
ESGreen-NEOは粘質性と膠質性の高い杉・檜樹皮発酵処理材とシルト、クレー部のない火山砂礫粒を使っており、ESGボード内に収容されているため、ESGreen-NEOシステムによるドレイン詰まりの心配はありませんが、一般的に飛砂や枯葉、排水溝に発生した苔などが流れて排水層を詰まらせることも往々にあるため、必ず定期的にドレイン孔、排水溝の点検は行って下さい。

(防水層の屋上緑化や、外断熱による劣化防止に関する文献)
1)都市緑化技術研究所 住まい技術研究チーム 相馬正美, 調査研究期報No.139, 146-155(2004)
2)松原,相馬et al, 日本建築学会大会学術講演棟概集, 849~(2005)
3)建設大臣官房技術調査室監修, (財)国土開発技術センター建築物耐久性向上技術普及委員会編「建築防水の耐久性向上技術の開発」建築物の耐久性向上技術シリーズ建築仕上編Ⅱ,技報堂出版, (1987)

防水は、材料から施工、フォローに到る迄、高度な専門技術、技能を要します。
防水に関する詳細、現場診断等は専門メーカー、工事業者様にご相談下さい。(当社からもご紹介致します。なお、ESGreen-NEOは、上述の如く、大幅な防水層寿命延長が期待されますが、当社として「保証」できる性格のものではないことをご理解下さい。)

《豆知識》ESCO2Nパネルシステム

海水化学工業が開発・販売している外断熱プラス潜熱冷却システム。
外断熱プラス緑化システムESGreen-Rfシステムの緑化層(土壌+芝)を「保水・蒸散促進性、層内通水性を有したセラミック粒結合構造層」に置き換えて、押出発泡スチレン断熱板と1体成型したパネルを用いたシステム。
ESGreen-Rfシステムとほぼ同等の断熱性と潜熱冷却能力を有し、原則的にメンテナンスフリーで、表面材の不燃性及び、パネル構造の飛び火試験【(財)建材試験センター】も合格している。(特許出願済)RC用と金属屋根用がある。

12. 耐塩性?
海岸から,数Kmしか離れていないような場所では,耐塩性も考慮しておく必要があります。
暖地型芝,殊に,東洋シバと呼ばれるコウライ芝(コウシュンシバ),ノシバなどは,優れた耐塩性を示します。

表1.20種々の塩類濃度で生育させた芝草の生存率(%)

耐塩性表
〔浅野義人, 青木孝一, 「芝草と品種」, ㈱ソフトサイエンス社(平成10年)より引用〕

13. なぜ、「芝」なのでしょうか?
ESGreen-NEOは,ほふく型グラウンドカバー、特に芝生を意識して開発された屋上緑化システムで、一般の屋上緑化に無い外断熱機能と複合一体化したシンプルなシステムです。(勿論、他の様々なガーデニング植物にも適用可能で,木本類や笹、竹等の強勢植物は、コンテナやプランターを用いて、屋上に適した抑制栽培をし、デッキ材、エクステリア等も含め意匠性を持たせることができます。)では、何故芝を重視して開発されたのでしょうか。
屋上緑化には様々な目的・機能があります。設計や、リフォームの場合には、主たる目的を明確にし、最も適した方法を選択する必要があります。芝、特に、ほふく茎が複層のネット構造をつくる東洋シバの特長を最大限に御活用下さい。

①限られた屋上スペースでは、やはり開放的なスペースが欲しい。

(プランター、コンテナ、デッキ材、パーゴラ、各種エクステリアなどを利用して、更に空間に彩りを与えることで、開放的な芝面が一層引き立ちます。)

②上に乗って使える

芝生面は眺めるだけでなく、歩き、座り、寝転がってやすらげる、他では得られない能動的スペースを生み出します。
・リハビリに、体操に、くつろぎに------心身の健康に。
・団欒に、サークル活動に、食事会に、イベントに----人が集い来たり、コミュニケーションが図れる心豊かな場に。
・病院、介護施設、学校、公共施設など親族や仲間の和やかな一時を
・受動喫煙被害のない、喫煙スペースや、気分転換のラジオ体操・ストレッチ体操や、展望・深呼吸など、疲れた心身の気分転換に。
・芝生面は、,蒸散力の強い芝の冷却効果により、この上無いクールスポットと安全な場を生み出します。
・商業施設等でお子さまも安心して遊べる快適スペースを-------集客、サービス改善に

ただ「眺めて美しい」から、より能動的、活動的な生活シーンの創造や、通年の省エネルギー・温熱環境改善などにより建物の付加価値の増大にお役立てください。

③温熱環境改善

蒸散力の強い芝は、屋上面を潜熱により強力に冷やします。この為、最上階部では大きい温熱環境改善効果が発揮されます。

殊にESGreen-NEOは、この潜熱効果だけではなく、吸湿性の低いポリスチレンフォーム成型品を用いている為、断熱性能が高く、材料(ESGボード、ESGソイル、空気層)だけで、総合熱貫流抵抗(R値)は約2.5と省エネ法次世代省エネ基準2.0(第Ⅳ地区)も充分にクリアーしています。(9. ESGreen-NEOの熱貫流抵抗? 参照)

④風に強いコウライ芝屋上緑化

芝、殊にコウライ芝で代表される暖地型芝は、複層のほふく茎により、強いネット構造を形成して、全面が一体化します。
コウライ芝やノシバの屋上緑化が他の植物に比べて強風に強いのもこのためです。(春~夏には芝ソッドの植裁直後、3ヶ月程度はソッド間のほふく茎の入れ込みが少ない為,強風が予測されたり、烏害があるところでは、この養生期間中だけ、臨時のネットをかけることもあります。また、10月には、日照が短くなり、ほふく茎の成長が抑制されるため、10月以降3月までは、強風が予測される地域では臨時ネットを上にかぶせておく方が安全です。)

⑤防水層の寿命延長に

ESGreen-NEOを用いた芝の屋上緑化は緻密で蒸散力の強い暖地型芝を主として使うため、熱暑を遮り、屋上面を冷却し、また高度な断熱材による外断熱効果も発揮され、防水層の寿命を大幅に延長することが期待され大変経済的です。
詳しくは、「11. 防水層の劣化要因とESGreen-NEOによる劣化防止」の項をご参照下さい。

⑥長期安定生育性

暖地型芝は、本来,耐久性がとても高い植物です。
これは環境への順応性が高く、また常にほふく茎が更新されていることによるものです。
例えば、当社は直営のゴルフ場を持っていますが、ホール当たりのラウンド者数は県内でもトップを誇り、つまり、芝へのストレスは非常に大きいのですが、45年間植え替えもせずに、美しい芝面が維持されています。

コウライ芝は本来何十年も持つ物なのです。

⑦やはり、芝面は美しく,人の心を優しくしてくれます。

中高木による屋上庭園や、芝以外の景観植物もまたいいのですが、重量が重くなり、景観を保つ為には,メンテナンスも大変であったり、能動的な利用が制約される面もあります。
その点、芝面は、その上を利用し、自然に直接触れ、人の心を明るく、穏やかに、開放的にしてくれる、他では代え難い価値を生み出します。

確かに、メンテナンス費用はかかるのですが、他の植物と比較して、メンテナンス費用は未だ安いほうですし、芝ならではの場創り、能動的価値創造はメンテナンス費用をかけても余りあるものです。
一面緑の空中空間、そしてそこで繰り広げられる様々な生活シーン、是非積極的に芝面を使って幸せな時を増やしていただきたい、それが私達の願いです。(なお、当社ではESGreenトータルシステムとして芝面だけでなく、中低木や花,ハーブなどの空間を彩る植裁の為のオプションもご用意致しております。ご相談下さい)

⑧芝を中心としたESGreen-NEOシステムは、従来品以上に建物保護効果を発揮します。

ⅰ)屋上緑化による躯体保護効果

芝を用いた屋上緑化で、国土交通省は17年経過後の躯体コンクリート面の劣化が、屋上緑化していない部分ではヒビ、炭酸化などが進行し、劣化が激しいのに比べて、屋上緑化部分では、殆ど進行していないことを報告しています。
ESGreen-RfやESGreen-NEOシステムでは、断熱材と組み合わせることで,、植生(土壌)面と防水層面を物理的に絶縁しているため、より大きい効果が期待できます。

ⅱ)屋上外断熱プラス緑化ESGreen-Rf、ESGreen-NEOの防水層保護効果

外断熱押さえ工法の場合の防水層の保護効果が報告されています。
ESGreenシステムでは、更に高い保護効果が期待できます。詳しくは、「11. 防水層の劣化要因とESGreen-NEOによる劣化防止」をご参照下さい。
(*)興水肇他(NPO屋上開発研究会), 「スカイフロントコーディネーター・屋上緑化講習会ハンドブック」(平成19年)他

《豆知識》徒長の防止

コウライ芝でも、徒長が生じるような養分過多の土壌、殊に「窒素の過剰な施肥は、シュート(芝の場合、直立茎)の成長を極端に促進するが、シュートの力学的支持組織は貧弱となり---気候的なストレスに弱くなり、病原性のあるカビと害虫とに対する感受性が高まって(被害を受けやすくなって)しまう。」徒長は一見育ちが良いように見えますが、あまり好ましいことではありません。

「貧栄養の生育地にのみ生きている植物は、効率を高める戦略をとる。生物的に厳しい環境条件下では、最も成功する戦略というのは高い生産性を避けることであり、成長を制限することで、全ての代謝プロセスの調和のとれた低下を成し遂げることなのである」とされています。

芝の場合、環境ストレスが加わることによりほふく茎の節間を短くし、上方に伸びた直立茎や葉を短くし、直立茎の節間も短くなります。芝が育つ土壌空間の設計と、難分解性土壌配合により、適度な環境ストレスを加えることで、芝の順応反応を利用して繊密で矮性な芝面を創り出してゆき、メンテナンスを軽減してゆくのです。

屋上フットサルクラブのような過度で激しい使用用途には,芝は擦り切れてしまい、適切ではありません。このような場合には、当社では最高品質の人工芝システムを選定して取り扱っています。ご相談下さい。

14. 海水化学工業(KaiSui)の芝技術
海水化学工業㈱では、昭和63年より、芝技術開発に取り組んできました。
当社の芝関連技術は、①新品種開発、②芝生理研究、③土壌改良研究、④微生物利用研究、⑤施工技術研究など多分野にわたっています。

①新品種開発

当社では、独自の技術にこだわって、バイオテクノロジーを駆使した他に真似のできない開発を進めてきました。
組織培養技術(世界唯一のゾイシア属苗条原基細胞の実現や、砂漠緑化を念頭にタンク内で、芝苗を急速増殖させる液体培養技術など)、多重人工変異技術、遺伝子導入技術など、全て頭に「独自の」が付く技術です。
当社の新品種は世界ではじめて芝類で米国特許(USP)を取得した技術をもとに開発されています(日本、米国、豪州特許)。
国内でも、コプロス、スクラム、フラッツの3品種が品種登録され、殊にスクラムは高価格にもかかわらずその品質が認められて、校庭緑化,高規格グラウンド、屋上緑化などに使用されています。
更に当社の提案が採択され、国家戦略プロジェクト(ミレニアムプロジェクト)受託研究にも参画し、強い耐乾燥性のコウライ芝系統(遺伝子組替え)の開発に成功しています。

②芝生理研究

50年前にはじめた直営ゴルフ場での経験をもとに芝のメンテナンス技術ノウハウを積み重ね、特に東洋シバについては、独自のノウハウを有しています。
ここ10年ほどは、東洋シバの環境ストレス下における馴化能力に着目し、実証的な研究をつづけてきました。
芝(コプロス)→ESGreen→ESGreen-Rfと続いてきた屋上緑化関連の開発、実績と基礎的な研究に、数多くの実証試験を経て完成したのが、ESGreen-NEOです。
(当社スクラム芝やティフトン,パスパラムと,ESGreen等3種類の屋上緑化システムの組み合わせで,中東地区気象での生理評価実験なども実施しています。
幸い、スクラム芝とESGreenシステムの組合せが高温、少潅水条件で最も良いとの結果が得られています。)

③土壌改良研究

KaiSui土改システムは,平成5年より公園(樹木、芝,花壇等)を中心に数多くの実績を残してきました。
現土分析や地域気象、適用植物種、使い方等を基に都度土壌設計を行う形で進めてきました。
古くは、平成9年、日本オープンゴルフ選手権の新グリーンの土壌設計と納入や山口きらら博覧会場の土壌設計は好評を得、その他目的に応じた土壌改良を提案実施してきました。
今回のESGreen-NEOの開発にも役立っています。

④微生物利用研究

当社では、数多くの微生物製剤の実証評価を行ってきました。
殊に、根圏微生物の利用方法についての研究も進めてきました。
ESGreen-NEOでは、根圏微生物についても考慮されています。

⑤施工技術研究

芝面は施工の仕方によっても活着などの差が出てきます。
当社では、コウライ芝の機械施工研究(自動芝植え機)や均一な活着を促進し、失敗の少ない穴あき芝ソッド(実用新案登録済)など芝の施工に関する研究も進めてきました。

15. ESGreen-NEOの経済効果とは?
ESGreen-NEOの経済効果は,次のように考えられます。

1)屋上の資産価値化

芝を中心とした新たな緑化空間の創出は、言わば新しい土地を購入するに等しい資産価値を産み出します。しかも地上と違った建物の一部としての、屋上ならではの価値ある空間を作り出せます。

2)システムコストの削減

ESGreen-NEOの材工価格は、同等品質のシステムに比較して、約30%前後(芝植裁部分の材工設計価格16,900円台/㎡、自動灌水システム、縁石等のオプションを除く)のコストダウンとなります。
同等品質の従来品(同23,000円台/㎡)と比較して、500㎡とすると約300万円以上のコストダウンとなります。

3)メンテナンスコストの削減

メンテナンスコストは、要求レベルにもよりますが、通常,従来品で1,400円/㎡・年に対して約30%の低減が期待でき、500㎡の緑化面積として20万円/年の節約となり、利用の仕方にもよりますが、更に年々低価してゆきます。

4)防水層寿命延長による更新コストの削減

外断熱防水工法(MSD工法/押さえ工法)の経年劣化抑止効果を基に推定されるESGreen-NEOの防水層の寿命は40~50年と考えられます。
このため通常10~15年に1回の防水層更新費用は2~3回節減できると考えられ、LCC(ライフサイクルコスト)の観点からは(2~3回)×(13,000円/㎡×500㎡)となり、1,300万円~2,200万円の節減効果が期待されます。
建築物自体の保護効果も外断熱(USD工法)を上回るシステムであることから、無視できないものがあります。既築建築では、防水層が8~15年経過した場合、防水層の現場診断結果にもよりますが、保護塗料塗付等で済む程度の良好な状態であれば、少なくとも1回の防水層更新費用の節減(500㎡で650万円程度)が可能となります。(LCC)

5)省エネルギー効果

ESGreen-NEOでは、①熱貫流抑制、②芝による潜熱冷却の他に、③太陽光熱射による躯体の蓄熱の大幅減少、④躯体の内部蓄熱を利用したエネルギーマネジメント、⑤天井輻射作用(体感温度制御)等による省エネルギー効果が期待できます。

5-1)熱貫流抵抗とエネルギーマネジメントによるESGreen-NEOの経済効果

(1)ESGreen-NEOを施工することにより、屋上から流出入する熱量が約1/3カットされ、従来型の屋上緑化に比して2倍以上の断熱・冷却効果がある。
(2)本試算の事例規模(事務所、500㎡、最上階)で、空調費換算で年間約40万円(CO2換算 約10t)の削減効果がある。
(3)躯体の内部蓄熱を利用したエネルギーマネジメントを考慮することで、夏期・冬期において平均1時間20分の空調機稼働時間をカットできることから、約50,000円/年のコスト削減に繋がる。

5-2)その他

上記③、⑤についても、相応の省エネルギー効果が期待されますが、現在、当社の省エネルギー評価用専用設備(10㎡×4棟)で計測評価を継続中です。

5-3)総合的ペリメーター省エネ化

本格的な省エネを行なうにはペリメーター全体について、当社では、ESGreen-NEOを中心に、窓、壁の対策(熱線反射コーティング材、壁面熱線反射材、断熱材他)についても、取扱又はご紹介を致しております。
また、保水・気化熱冷却力を有した無機不燃材と断熱材の一体化パネルによる外断熱プラス潜熱冷却パネルシステム「ESCO2Nパネルシステム」(原則的にメンテナンスフリー)もお奨めしています。
また、南西面壁については、場所,事情が許せば、3階建迄なら、緑のカーテンが最も経済的で自然感もあり、推奨しています。
その他の、壁面緑化や太陽光発電システムなども取り扱っています。ご相談ください。

5-4)その他

①工場立地法では「敷地面積の20%以上を緑地とし,-----建築物屋上等緑化施設を緑地とする」とされています。
また、東京都では、壁面緑化の資材設置面積のすべてを導入することが可能(法の原則は、壁面緑化の面積換算は水平延長距離×1mで算出)で、工専・工業地域で、15%で良いとなっており、その他地方自治体により、緑化の割合を含め、地域基準が設けられているところもあり、今後,地方の特徴、実情に応じた法適用が実施されてゆく(工場立地法特例措置)流れにあります。

軽量・低メンテナンス性で自己消化性のポリスチレンフォームを使用しているESGreen-NEOは工場・事務所等50kg/㎡以上の耐荷重性を有した建物への利用ができます。ぜひ、御活用ください。

②国,地方自治体の助成または補助制度も年々充実しています。当社でも情報の把握に努めていますので、お問い合わせ下さい。

WEB会議も対応しております!

0835-22-4787

平日 9:00 - 17:00

お問い合わせ

メールは24時間受け付けております。

PAGE TOP